パートナー提携のレベニューシェアでアプリ開発を成功させるには?

パートナー提携のレベニューシェアでアプリ開発を成功させるには?

アプリ開発の提携方法には、依頼者と受注者が開発から売り上げまで協力関係を結ぶレベニューシェアという方法があります。開発費を抑えられる反面、報酬分配などで難しい部分もあるレベニューシェア。アプリ開発を成功に導くために、どのような形でレベニューシェアを取り入れるのが適切なのでしょう。レベニューシェアの特徴と取り入れ方を紹介します。

 

アプリ開発で知っておきたい!レベニューシェアとは?

レベニューシェアとは、提携手段の1つです。企画・運営のためのコストを分担する代わりに、収益も分配するという方法です。アプリ開発を含め、Web関連の業界において広く採用されるようになってきました。

通常、アプリ開発は企画・運営する会社が開発にかかるコストを用意し、システム開発者と委託契約を結び、契約した額を支払います。一方のレベニューシェアは、システム開発者が一部コストを企画・運営会社とともに負担することで、パートナーとして収益を配分率に従って分け合うというシステム。

分配金は、収益のうちの何割というように契約時に決めておくので、支払い枠が固定されず、実際に収益が上がるまでどのくらいになるか分かりません。

 

レベニューシェアのメリット1.コスト削減ができる

主に依頼する側のメリットになりますが、コストを削減できるという点は大きいです。開発のための費用を抑えることができるので、売り上げ不振によるリスクを抑えられますし、さらに従来予想していたよりも大きなプロジェクトで動かすことも可能になります。

 

レベニューシェアのメリット2.ノウハウを共有できる

通常の業務委託は依頼者がアプリ開発者に仕事を依頼する一方通行ですが、レベニューシェアはあくまで対等な関係です。依頼者も受注者もアプリの売り上げが収入に直結するので、お互いに協力していかなければ満足できる結果を得ることができません。依頼者と受注者、お互いにノウハウを共有できるのもレベニューシェアのメリットです。

 

レベニューシェアにリスクはないの?

ここまで、アプリ開発におけるレベニューシェアの特徴を紹介してきましたが、よい面ばかりではありません。成果が出ないと報酬に繋がらないなどリスクもあります。依頼する側はどのようなリスクについて知っておく必要があるのでしょうか。4つのリスクを紹介します。

 

1.開発費がタダにできるは間違い

開発費がタダにできるからレベニューシェアにしたいと考える依頼者もいるかもしれません。しかし、レベニューシェアは本来、コストと利益をシェアするもので、依頼者と受注者の関係はパートナーです。アプリ開発者も収入がゼロになるリスクを考えます。リスクがある以上、依頼者側の都合のよいように開発費がタダにできるわけではありません。

 

2.目標が達成できない

レベニューシェアにするということは、制作を共有するということ。依頼者と開発者どちらにも、共有できるほどの知識が十分にあればよいですが、依頼者の無理な介入によって本来の目標が達成できないリスクがあります。

 

3.十分な報酬が得られない

アプリ開発全般にいえることですが、どのくらい収入を得られるかは制作段階では未知です。もしプロジェクトが失敗に終われば、十分な報酬が得られない可能性が依頼者側と開発者側の両方にあります。

 

4.一方の負担が大きくなる

委託契約は作業量に見合った報酬が支払われる仕組みです。一方、レベニューシェアは作業量ではなく成果型になります。そのため、依頼主が開発側に対して過度な作業量を要請する可能性もありますし、反対に開発者側が将来の報酬に繋がらない可能性を考えて、依頼者の期待以下の作業になってしまうこともあります。

委託契約と比べて作業の調整が難しく、一方の負担が大きくなりやすいのもレベニューシェアのデメリットです。

 

レベニューシェア型アプリを成功させるには

レベニューシェア型アプリを成功に導くには、双方がよく納得すること、後々トラブルにならないように細かな部分まで取り決めることが大切です。意識したい4つのポイントを紹介します。

 

契約内容をしっかり決めておく

レベニューシェアにするなら、通常の契約よりも詳細に内容を決定していくことが大切です。双方がアプリの開発から運営にまで携わっていくため、契約内容が甘いとトラブルのもとになってしまいます。トラブルに発展するとせっかくのアプリ企画が水の泡になることも。

収益の割合や著作権をどうするかなど、トラブルになりそうな部分は特に注意して内容を決めていきましょう。

 

役割分担を明確にしておく

契約内容にない役割分担が発生したとき、どちらが負担するか揉め事になることもあります。アプリ開発はどうするか、管理はどうするかだけでなく、ユーザーの窓口はどちらが受け持つかなど、思いつく限り細かく役割分担をしておきましょう。

 

双方がモチベーションを保てるようにする

一方のモチベーションが高くても、もう一方のモチベーションが低ければ成功に繋がりません。特にレベニューシェアは、リスクの低い側の方の意識が低下しがち。モチベーションが低いとアプリの運営がうまく回らなくなり、失敗してしまいます。

 

撤退ラインを明確にしておく

撤退ラインを決めておくことも大切です。赤字がどのくらい出たら事業を切り上げるか考えないと、だらだらとコストがかさむ一方になってしまいます。コストをシェアするレベニューシェアでは、依頼者側にとっても受注者側にとってもよいことはありません。実は、成功のための目標を立てることよりも重要なことです。

レベニューシェアはメリットも大きい反面、リスクも大きいです。他の方法と照らし合わせて、自社の戦略に沿った形でアプリ開発を進めていきましょう。Pieceでは、レベニューシェアよりもリスクの小さい、拡張性のあるアプリ開発の機能を提供しています。