女性をターゲットにしたアプリの開発は、こまかくカテゴライズしたターゲティングが重要となるものも少なくありません。
ここでは、女性をターゲットユーザーとしたアプリの開発で注意すべきポイントとターゲティングの重要性について解説します。
女性がターゲットのアプリは何に気をつければいいの?
女性がターゲットのアプリは、機能性だけを追及すれば良いものではありません。女性が求めているものを取り入れ、ひと目で女性向けだと分かる工夫も必要です。
・ターゲットの生活パターンに溶け込みやすい
・普段の行動の中で必要になる
・女性向けの可愛らしいデザイン
ポイントはこの3つです。女性がアプリに求めるものは、便利な機能やお得情報だけではなく、「生活の中で自然な動作で使うものかどうか」も重要です。
ターゲットに想定した女性の普段の行動や生活パターンをもとに、それに合わせてアプリを作成します。
たとえば、女性向けアプリで人気のルナルナは、ユーザー調査だけでセグメントを年代ごとに10に分け、各20人ずつの合計200人にヒアリングを行ったそうです。
ルナルナのヒアリングが画期的だったのは、そのヒアリングにかける比重にあります。各回答者に対し、2時間じっくりとヒアリングを行ったのです。
よく1,000人にアンケートをとった、10,000人に評価してもらったなどの調査結果を宣伝文句とすることがあります。しかし、場合によっては人数の多さが何の意味を成さないことも少なくないのです。
多くの数を調査するとなるとコストや時間がかかるため、必然的に記述式のアンケートによる調査やチェック欄を用いた簡素なものになりがちです。それでは大まかな評価や傾向は分かっても、言語化しにくいユーザーが無意識のうちに持っている不満や需要を探ることはできません。
ルナルナの場合、200人と調査対象はそれほど多くないのですが、ひとりひとりに時間をたっぷりかけ、ユーザーの潜在ニーズを引き出すことに成功しています。それぞれのライフスタイルや過ごし方をマップに起こし、視覚化して「どのセグメントにどの傾向が強く出るか」を調査しました。
この調査に比重を置いたアプリ開発により、ルナルナは女性の潜在ニーズに応えた機能を提供することに成功。女性の生活に自然に溶け込み、きちんと必要性を感じてもらえるアプリは1,200万ダウンロードを達成し、ストアでの評価も4以上を維持しています。
また、見た目の可愛らしさもポイントです。女性は母性本能をくすぐられるような可愛らしいものが好きという見方もありますが、日々ストレスに晒されている女性の心を可愛いものが癒してくれる効果も期待できます。
求められる機能はもちろん、女性が長く使いたくなるようなデザインも重視しましょう。第一印象を決める肝心な要素も、機能より先に目に飛び込んでくるデザインです。
年代によっても女性が必要としているアプリは違う?
女性だからといって、ニーズが偏るとは限らないものです。性別の次は年齢ごとの違いや傾向をチェックしてみましょう。
まず10代~20代ですが、学生らしい生活に関係するもののほか、自分個人のためのもの、他者とつながるためのものが多く利用されています。
・シフト管理アプリ
・サロン予約のアプリ
・カメラ機能アプリ
アルバイトのシフト管理アプリやサロン予約といったものの他、カメラ機能アプリのように第三者とのつながりや時間を楽しむためのアプリが人気です。
これが30代になると、楽しむためのアプリよりも役立つアプリのほうが注目されています。
・クックパッドなどのレシピ集
・結婚生活についてのアプリ
・妊娠についてのアプリ
結婚生活や妊娠など、個人で楽しむためのアプリではなく、家族との生活を充実させるためのアプリが人気になってきます。
では、40代になると子育てや学校行事に関係するアプリが増えてくるのでは、と思ってしまうかもしれませんが、実際には全く関連性のないアプリが人気です。
・パズルなどゲーム
・小遣い稼ぎのアプリ
・ショッピングアプリ
ちょっとした空き時間にできるゲームアプリや、小遣い稼ぎができるアプリなど、主婦業の合間に息抜きがてら利用できるアプリの利用が増えています。また、ショッピングアプリの利用者が多いのも、忙しくてじっくり買い物ができない女性が多い40代ならではの傾向ではないでしょうか。
このように、年代別で見るだけでも大きく傾向が変化しており、すべての年代の女性に喜ばれるアプリを目指すのは難しいことが分かります。アプリ開発では、「女性」と大まかなターゲットで全ユーザーを取り込むことよりも、さらに絞り込んで一部の女性のニーズに応えることが成功の鍵です。
女性をターゲットとしたアプリの作り方がわからなければ徹底的な分析を!
女性をターゲットとしたアプリの開発では、ターゲットの絞り込みとマッチングが重要です。ターゲットのニーズが分からないのであれば、今回ご紹介したルナルナの例のように、徹底的に調査することから始めましょう。
声に出して求めているものが、本当に求められているものとは限りません。調査の中で潜在ニーズはどこにあるのか、あらゆる面から分析して導き出しましょう。
また、ユーザーの求めているものとマッチしているアプリをさらに充実させるには、SNSとの連携も重要です。女性はSNSを通して良いもの、おしゃれなもの、可愛いものを共有するため、SNS連携は利便性だけではなくアプリそのものの宣伝にも役立ちます。
デザインやビジュアルも、おしゃれでキャッチーなものを心がける必要があります。機能面はインストールした後からしか評価してもらえませんが、まずインストールにこぎつける(ダウンロード数を増やす)には、ビジュアル面の魅力は軽視できません。
Piece なら、女性向けアプリも手軽に作成可能です。SNS連携やカメラ機能、ショッピングに役立つ機能など、必要な機能のみをプラスできるため、余計なコストもカットできます。画像を多用してオリジナリティ溢れるアプリを作成でき、ブランディングにも役立ちます。
女性向けアプリはおしゃれな見た目にすれば成功する、とは限らないものです。ターゲットユーザーの生活に溶け込める、長く使ってもらえるアプリにするには、徹底したターゲットの傾向分析や、年代ごとの違いも加味しなければなりません。
ターゲットとのマッチング、おしゃれで可愛いデザイン、SNSとの連携など、女性がターゲットだからこその需要を意識しましょう。