顧客獲得・プロモーションなどのためにアプリを制作して、「ビジネスを成長させたい」と考える企業担当者が増えています。 しかし、アプリを制作したい企業担当者に対し、「上司からはなかなか制作の承認が得られない」といった、そんなケースも少なくないようです。
目次
アプリ制作にデモは欠かせない
アプリ制作では、どんなアプリになるのか実際に確認することが大切です。 そのためには、サンプルであるデモアプリを作る過程が欠かせません。デモアプリは、無料で作ることもできます。 以下のような流れでアプリ制作を進める必要があります。
アプリは企画段階が肝心
アプリ制作は、企画の段階が最も肝心であるといえるでしょう。
そこで、アプリを企画するうえで押さえておくべき点を3つご紹介します。
・企画の時点で完成に近いイメージを作る
企画の時点で、アプリが完成したときのイメージがつかめていることが重要です。 この時点では、完成されたデザインはまだ必要ありません。 大切なのは「何のためのアプリなのか」という目的設定の部分です。
・誰に向けたアプリなのか
「誰にでも喜ばれそうなアプリ」など、ユーザー像が漠然としていると、ニーズにマッチしません。 「どんなユーザーが」「どのような状況で」「何に困っているのか」など、ターゲットユーザーの性格や思考を具体的に設定してみましょう。
・本当に必要な機能は何かを明確にする
アプリを制作する際は、「本当に必要な機能は何か?」から、ブレないようにします。 ユーザーにメリットをもたらす機能であるか、ユーザーのニーズに応える機能なのかを常に考えましょう。
アプリの企画で上司の説得に困ったら?
アプリの企画段階で上司の説得に困ったときは、以下のような対応策があります。
・なぜそのアプリが必要なのか、具体的に言語化する
ターゲットユーザーにとってなぜそのアプリが必要なのかを、身近な具体例を用いて言語化して、わかりやすく説明しましょう。
・アプリのサンプルである「デモ」を作る
開発アプリの必要性が伝わっていない上司への説得のため、企画の段階でアプリのサンプルであるデモを作ることをおすすめします。 無料で作ることも可能です。
・実際にデモを体験してもらう
実際にスマホやタブレット上でアプリのデモを体験してもらいます。 ターゲットユーザーの利用シーンなどについても、補足説明すると良いでしょう。
アプリのデモを作るときのポイント
アプリのデモを作るときは、以下のようなポイントに留意します。
UI/UXを意識する
アプリを制作するときに心得ておきたいことは、ユーザーにとって使いやすく、かつメリットを感じられるものであるかを意識することです。 それを実現するためにはUIとUX の概念を知っておくといいでしょう。
UIとは、ユーザーインターフェイスの略語です。入力や表示方法などユーザーの目に触れる外観全般を指します。 操作をするにあたり、表示や入力がスムーズにできるか、 文字や画面が見やすく、情報が適切な配置にされているかなど、ユーザーにとってわかりやすいデザインに配慮していることが重視されます。
UXとは、ユーザーエクスペリエンスの略語です。サービスなどによりユーザーが得られる体験を指します。 価値のある体験を感じてもらうためには、ユーザーのペルソナ設定が肝心になります。 使用者の性別や生活、興味・関心といった細かい点を具体的に深堀することで、アプリの方向性を決めることができます。
アプリの場合、スマホやタブレットの画面のスクロールやタップに違和感がないかどうか確認する必要があります。 スクロールの動作をタップと誤認識してしまう、などが起こらないようにします。
プロトタイプを作る
デモのための試作品である、プロトタイプを作ります。 デモは無料で作ることも可能ですので、手順や予算に応じて選んでください。
まず、ワイヤーフレームを設計します。簡単なアプリのスケッチをラフ画として描き起こします。 できれば方眼紙の方が製図しやすいです。レイアウトを組み、タイトル・ボタン・画像・ボタンなどの要素を配置します。
紙でスケッチした後は、デジタルツールを用いてイメージを膨らませていきます。
プロトタイプを作ることのメリットとしては、紙上では表現できないツールを試すことができる点です。 ラフ画で表現できない動的な部分は、デモで試します。
また、デモがあればイメージと完成品の差がわかります。 思っていたよりも見づらかったり、情報が不足していたりなど、 全体像を早いうちから確認することで、フィードバックや解決策を得ることができます。
無料でデモアプリを作ろう!おすすめのツールを紹介
プロトタイプ制作ツールには、以下のような種類があります。
プロトタイプ制作ツールの種類
・インタラクション型
アニメーションやスクロールなど、動きが確認できるプロトタイプです。 画面の中の細かい動きを実際に試すことができます。
・トランジション型
アプリ全体の流れや、操作性が確認できるプロトタイプです。 あまり凝った動きはせず、全体の動きを確認するのに最適なタイプです。
・複合型
インタラクション型とトランジション型のどちらも確認できるプロトタイプです。 様々な機能が搭載されていることから、幅広いプロトタイプを作ることが可能ですが、 使い方が複雑だったり、無料のツールが他と比べて少なかったりすることがデメリットです。
おすすめのプロトタイプ制作ツール
プロトライプ制作ツールをいくつかご紹介します。 使用するにあたり、アプリのどの操作を確認したいか、どの課題を解決したいのかによって、ツールの選択肢が変わります。 目的に応じて適切なツールを使っていきましょう。
・Marvel
プロジェクトを無制限に作成できます。ブラウザ上での編集が可能で、Dropboxのアカウントと連携することで、データを読み込みます。 グループでシェアすることができ、コメント機能もあります。完成品はURLやQRコードに生成することができます。
・POP
スマホから手書きのワイヤーフレームを作成できます。複数のページを関連付けて、実際の操作が行えることがメリットです。 製作途中のデータをDropboxに保管する機能があります。
・Adobe XD
UI/UXデザインの作成が同時にできるため、ツールをたくさん立ち上げたり、ソフトを切り替えたりする手間が省けます。 ツールがシンプルであるため、操作がしやすく、修正もすばやく対応できます。
現代はプロトタイプを作るだけでも、様々なツールが展開されています。 しかし、プロトタイプを作るのに慣れていないと、操作をするだけでも手間と時間がかかることにもなるでしょう。
デモアプリの制作を作りたいが、時間がかかってしまうという方には、「Piece」(https://jokapi.jp/)をおすすめします。 「PIECE」ならお客様の要望に合わせた最適なデザインを作ることが可能ですので、ぜひ検討してみてください。
まとめ
アプリ開発・制作を考えている企業担当者は多いですが、「何から手をつけてよいのかわからない」という声をよく聞きます。 企画段階から開発会社に任せてしまうのではなく、まずは社内でターゲットユーザーのニーズを踏まえた企画を立てましょう。
アプリ制作では、企画がまとまり次第、デモアプリを作って社内検討を行うことが大切になってきます。 アプリ開発と運用成功のためには、企画段階からプロトタイプを作っておき、早いうちから社内でアプリの課題を共有できるようにしておきましょう。