飲食関連の有名3社のブランディング戦略|なぜあのマーケティングは成功したのか?

飲食関連の有名3社のブランディング戦略|なぜあのマーケティングは成功したのか?

コミュニケーション

ブランディングとマーケティングの違い?

まず、ブランディングとマーケティングの違いは下記の通り。

 

ブランディングは、自社の「思ってもらいたいイメージ」を顧客に持ってもらう活動。

マーケティングは、自社の魅力を顧客に伝える活動。

 

下記の図が、ブランディングとマーケティングの違いである。

自分の良さを伝えるのか、そう思ってもらうように努力するのかの違いがある。

 

有名3社の面白く・戦略的なブランディング!

1:レッドブル

レッドブルは、1978年にオーストリアで生まれた会社で、日本に参入したのは2005年のことだ。

レッドブルといえば「翼を授ける」という謳い文句が有名で、あなたも一度は耳にしたことがあるだろう。

 

レッドブルは他のエナジードリンクとは違ったところで勝負に出ている。

従来のエナジードリンクの掲げた「疲労回復」ではなく、「力を発揮する」「力が漲る」といったイメージで勝負をした。

また、レッドブル創業者はレッドブルは単なる飲料水ではなく「エキサイティングな体験であり、スリルや冒険である」と明言している。

 

これこそ、レッドブルの優れたブランディングであり、ポジショニングであろう。

 

レッドブルは、製品に含まれている成分や効果で宣伝を打ち出すのではなく「翼を授ける」と言うシンプルなメッセージで、力を与えてくれるというイメージを確立した。

 

さらに、レッドブルは積極的にスポーツイベンの協賛を行っており、

スノーボードやサーフィン、BMXなどのエクストリームスポーツとスポンサー契約を結んでいる。

レッドブルと競技のイメージがマッチし「エクサイティングな毎日」「翼を授ける」という独自のイメージ(ブランドポジション)を築き上げている。

 

他のエナジードリンクと比べ、200mlで275円と強気な価格設定を行っているが、その優れたブランディング戦略により2019年の売上本数は全世界で75億本となり大成功を収めている。

 

2:スターバックス

スターバックスは、コーヒーを提供するカフェブランドであることは誰もが知るところであろう。

しかし、2011年にスターバックスのロゴから「Coffee」の文字が消えセイレーンの絵だけになった。

(見出し下にある画像がまさにそれだ)

 

それが意味することは「スターバックスは、コーヒーを提供するお店でなく、空間や心地よさを提供するビジネスである」ということを明確にするためだ。

それが証拠にスターバックスは、バリスタ(店員)の育成に力を入れている。

一般的な飲食店やカフェなどよりも圧倒的に長い時間(一人80時間)を教育を施している。

 

その結果、高い接客と居心地のいい空間を作ることができ、他のカフェとは違うスターバックスという確立した一つのブランドとして、宣伝や広告を打ち出さなくともサービスを広げていくことができる。

 

3:モスバーガー

モスバーガーは、マクドナルドにつぎ業界第2位の地位を保ち続けている企業だ。

 

モスバーガーは堅実な経営と優れた差別化戦略により、その地位を守り続けるに至っている。

提供までのスピードや価格にこだわる他のファストフードと違いモスバーガーは「美味しさ」に焦点を当て「日本人の好みのハンバーガーを提供する」という理念のもと食材にこだわったハンバーガーをつ売り続けている。

 

日本人に合わせ「牛と豚の合い挽き」「国産100%へのこだわり」そんな食材へのこだわりが、他のファストフードとの差別化に大きな力を貸しており、それこそが「おいしさを追求する」モスバーガーのブランディング価値である

 

また、モスバーガーは地域に密着した形での商品開発を得意としており、ご当地メニューなどもこだわったものが多く「日本人向け」というコンセプトを忠実に実行している企業である。