企業アプリの企画についてお調べですね。
スマホの所有が当たり前となった昨今、企業によるアプリ開発とリリース数も年々増加していますが、アプリ開発をビジネスの成功に結び付けるのは一筋縄ではいきません。
アメリカのGartner社が2018年に行った調査によると、アプリを用いたビジネスの成功率は0.01%とかなり低くなっています。
実は、失敗に終わってしまうアプリは、”企画”の時点で失敗していることが多いのです。
そこで今回は、企業アプリを成功させるための企画段階におけるポイントと、使われ続けるアプリにするための秘訣を事例を用いてご紹介します。
企業アプリ開発プロジェクトに携わっている方や、これから企業アプリ開発に取り組もうとしている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
目次
企業アプリを企画するときのポイント3選
企業アプリを企画する際のポイントとしては、最低限以下の3つを押さえておきましょう。
・アプリのコンセプトを決める
・最低限必要な機能を選定する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【ポイント1】アプリを作る2つの目的(ゴール)をはっきりさせる
2つの目的とは、
ユーザーにとってのゴール(ユーザーゴール)と、
ビジネスにおけるゴール(ビジネスゴール)
のことです。
目的を決めることで、開発していく中で軸となる部分を固めることができます。
忘れてはいけないのが、アプリ開発は、「目的」ではなく「手段」だということです。
アプリ開発を成功させるのを目的にするのではなく、
ユーザーに満足してもらうにはどうしたらいいのか?
ビジネスを成功させるにはどうしたらいいのか?
を考えて目的におきましょう。
<ユーザーゴール設定の例>
まずユーザーのターゲットとアプリを通じてユーザーに達成してほしいことを考えましょう。
例えば、通販の販促アプリの場合、
ターゲットは「通販サイトの利用者」
ユーザーゴールは「新着商品やセール商品の情報を通知で受け取り、人気商品を売り切れる前に買うことができる」
と設定することができます。
<ビジネスゴール設定の例>
ビジネスゴールは、ビジネス上の達成したい目的です。
数値化できる指標があると分かりやすいでしょう。
なんのためにアプリを開発するのか、しっかりメンバーで話し合って決めることが重要です。
先ほどの通販の販促アプリの例ですと、
「既存顧客の通販サイト利用頻度増加」
「アプリ経由での購買数増加」
などと設定することができます。
【ポイント2】アプリのコンセプトを決める
アプリのコンセプトを決めることで、抽象的なビジネスの全体像を分かりやすくイメージできるようになります。
アプリ開発には複数人が関わることが多いですし、ユーザーに認知してもらいやすくするためにも「どのようなアプリなのか」をコンセプトでイメージしてもらいやすくすることは大切です。
有名アプリの例を紹介すると、
メルカリは「スマホでかんたん フリマアプリ」、
グノシーは「情報を世界中の人に最適に届ける」
といったコンセプトを掲げています。
パッと頭の中にイメージが湧くので、端的でわかりやすい表現がコンセプトとして適切です。
開発メンバーにとっても、ユーザーにとっても、何のためのアプリか、すぐに理解できるコンセプトを考えましょう。
【ポイント3】最低限必要な機能を選定する
具体的に必要な機能を絞り込んでいくことは、成功アプリへ導くために必要な工程だということはご存じでしょう。
その中で、最低限の機能を選定することは「失敗しない」アプリ開発を行うために不可欠なポイントなのです。
アプリを開発するときは、「多機能の方が便利なのでは?」といろいろな機能を盛り込みたくなりますが、欲張りは禁物です。
開発スケジュールが遅れたり、本来必要な機能から目線がそれてしまうことにつながります。
実際、リリース後にユーザーの反応を見ながらPDCAを回して改善していかなければよいサービスには育ちません。
細かい機能は後から追加できるので、類似アプリなどを参考にして、コンセプトとゴールに合致する最低限の機能のみに絞り込んでいきましょう。
これら3つのポイントを押さえれば、企業アプリの基本的な企画はできあがります。
この後は、より企画を具体的なものに落とし込んだり、発注や開発スタイルを検討したりという段階に移りましょう。
具体的な企画書の書き方は下記の記事で紹介しているので、併せてご覧ください。
継続してユーザーに使われるアプリにするには?
アプリをダウンロードしてもらっても、すぐにアンインストールされて使われなくなってしまうと元も子もないですよね。
長期にわたって利用してもらえる施策を、アプリを企画するうえでは考えておきたいです。
しかし、どのようにしたら継続的に利用してもらえるアプリを企画することができるのでしょうか?
結論から言うと、「データをアプリ戦略立案に活かすこと」が長期間ユーザーに使ってもらえるアプリにするために最も大切なことです。
企業アプリの成功は、継続してユーザーに使ってもらえるかどうかにかかっています。
継続して利用してもらうためには、ユーザーを飽きさせず、求めるニーズに応えていく必要があります。
競合サービスのデータから仮説を立てる
アプリの企画段階では、消費者を理解するために人気の高いアプリやサービスに着目します。
特に一時的な流行によるものではなく、年単位で利用が伸びているものがよいでしょう。
そこで、そのアプリの成長の理由や、具体的な収益、ユーザー数、ユーザーの利用時間などのデータから利用者はどのようなアプリを求めているのか仮説をたてます。
この仮説をもとにアプリ戦略をつくりましょう。
アプリに蓄積したデータを用いて改善を行う
アプリを用いたデータ分析は、サービスのリリース後にも効果を発揮します。
利用者のデータを分析し、戦略に活かせるためです。
購買行動などを分析することで、サービス自体の改善や効果的なプロモーションを打つことができるので、ユーザーの継続的な利用につながる施策を取りやすくなります。
アプリを企画する際は、「データをいかに使うか」を念頭に置いて戦略を考えていきましょう。
【事例】コカ・コーラ社の「Coke On」から見えた成功アプリの花形
日本コカ・コーラ社の人気アプリ「Coke On」。
開発までに、ユーザーへ1対1のインタビュー、自販機前で利用者の行動観察、サンプリング提供による人気調査など、様々なデータを収集し、得た仮説を基にアプリ開発を行っています。
そのようなデータに基づいて開発された「Coke On」は、850万DLを突破し、リリース後の売上は5%も増加、まさに「成功アプリ」の花形といえます。
リリース2年後には歩数計と連動させて新機能も追加しています。
リリース前だけでなくリリース後もアプリユーザーの利用分析などデータに基づいた開発を続けることで、人気を継続させています。
データをうまく用いてアプリ開発を行ったコカ・コーラを真似て、あなたもアプリ開発を成功に導きましょう。
まとめ
成功アプリの事例からもわかるように、成功アプリを目指すには、「データをアプリ戦略立案に活かすこと」が欠かせません。
当社が開発した販促アプリ「Piece」なら、アクティブユーザー数、平均利用時間などの詳細も確認できます。
アプリを稼働してからの効果をしっかり分析することで、サービス自体の改善・更なるプロモーション施策の考案につながります。
詳細はこちらから確認できるので、興味を持った方は是非ご覧ください。