会計時の操作だけで顧客管理ができるPOSレジは、アプリ次第でさらに利便性が増します。
より効率良く情報の取得や整理がしたい方へ、POSレジアプリを活用するメリットについてご紹介します。
POSレジアプリでできるようになること
POSレジとはPoint Of Salse機能のついたレジのことです。会計を行った際に販売した商品の情報や店舗ごとの在庫情報を記録できます。
ポイント制度を導入している店舗であれば、容易に顧客のポイント管理もできますし、アプリ内に商品情報が入っていれば、清算自体もスムーズになります。
しかし、新たにPOSレジを導入するとなれば費用面が心配だという方もいるでしょう。従来のPOSレジを導入すると、ハードウェアの初期費用とソフトウェアの月額レンタル料がかかります。
某社の料金システムを参考にすると、ハードウェア(レジスターやレシートプリンターなど)を購入する場合は、約20万~38万円ほどでした。そこへソフトウェアの月額レンタル料を加えると、合計22万~50万円ほどになります。
月額費用でPOSレジを使用すれば毎月支払う必要があり、某社の場合はベーシックプランで5,000円。オプションをつけると2万円弱ほどでした。
このPOSレジのハードウェアをタブレットやスマートフォンにすると、価格はよりリーズナブルになります。たとえば、タブレット型のPOSレジを本体ごと導入した場合、タブレットの他にレシートプリンターなどが必要ですが、これら周辺機器も含めたレンタルプランがあります。
本体をレンタルすると初期費用がかなり高くなるイメージがあるではないでしょうか。しかし、企業によってはハードウェアもソフトウェアも合わせて低価格でレンタルできるところがあるため、従来のPOSレジを利用するより安く導入できるのです。
保守費用に月額1万円程度かかるのですが、レジの故障時に無料交換してもらったり初期費用をかなり抑えられたり、長い目で見るとそれなりのメリットがあります。故障しても無料で交換してもらえる分、POSレジ本体を購入するより安心です。
POSレジをタブレットやスマートフォン型にした場合、利用するのがPOSレジアプリです。基本的な操作は日常でタブレットやスマートフォンを使用する場合と同じなので、誰でも操作しやすいメリットがあります。
機能面も、従来のPOSレジと大きな違いはありません。POSレジアプリでできることは、以下のようなものがあげられます。
・会計
・オーダーエントリー・座席管理
・売上・ポイント管理
・データ分析
・顧客管理
・商品管理
・本部との連携
・勤怠管理
通常の会計はもちろん、飲食店で導入すると、オーダーエントリーとの連携が可能です。端末でオーダー入力した情報が厨房にいくように、レジにも反映されるため、スムーズな会計ができるようになります。
導入するにはスタッフが各自持ち歩くハンディターミナルか、席ごとに設置するタブレットのどちらかが必要です。その代わりに人件費の削減につながるシステムです。顧客にタブレットへ入力して注文してもらうタイプは、座席管理やメニューの切り替えがしやすいのもメリットです。
POSレジの最大のメリットである売上げやポイント管理、そしてデータを元にした分析や顧客管理もPOSレジアプリでは可能です。他にもどういった顧客がどの商品を購入するか、現在の在庫の確認が本部と容易に共有ができます。機能によっては自動で発注まで行うこともできるのです。
また、本部との連携では一日ごとの売上げの報告を送信できる勤怠管理も行えるため、店舗運営や人材管理が容易になります。
POSレジを生かせる使い方
POSレジのメリットは、ハードウェアにひとつの定型がないことです。従来のレジスタータイプも利用できれば、簡易型のレジスターやタブレット型、そしてスマートフォンにもPOSレジシステムを利用できます。
そのため、スペースに余裕がない場合も手軽に導入することが可能です。たとえば個人経営店では、大型スーパーのような自動清算システムつきレジスターを導入することは、費用的にもスペース的にも難しいでしょう。
しかし、アプリを入れたタブレットタイプのPOSレジであれば、サッカー台や電話置き場の片隅に置くことができます。手打ちレジや電卓でも良いのですが、あらかじめ商品情報を入力しておけるPOSレジアプリを導入すれば、打ち間違いによる誤差が発生しにくくなる点は魅力的です。
また、イベント時の利用が簡単なのも嬉しいところ。小型なので持ち出しやすいのはもちろん、屋外でのオフライン決済にも利用できます。注意点はクレジットカードの不正利用のリスクですが、スタッフ間で複数人によるチェックを徹底するなど、対策をしておきましょう。
イベント時だけの応援スタッフを大量に雇っても、タブレットやスマートフォン型のPOSレジであれば、多くの人が容易に操作できるため混乱することもありません。レジの増減も手軽にできるので、会場の規模や来場者数に合わせて即座に対応が可能です。
ちなみに、2019年には軽減税率が導入される動きがありますが、POSレジを利用すると軽減税率の計算も手軽になります。専用のシステムが開発されているため、飲食店と売店が併設してある場合、商品や用途ごとの税率計算が可能です。
さらに、軽減税率に対応したレジは、補助金制度の利用ができるため、導入費用を抑えることができます。従業員人数など会社の規模やPOSレジの対応機種に制限があるとはいえ、導入を考えている会社や店舗は利用しておきたい制度です。
以前は平成30年1月までの申請分が対象でしたが、現在は平成30年12月16日にまで延長されています。今後また状況を見て延長の可能性がないとは言い切れないため、導入を検討する場合は一度『軽減税率補助金対策』の専用ホームページをチェックすることをおすすめします
POSレジは商品管理だけではなく、顧客やデータの管理、はては勤怠管理まで可能な利便性の高いシステムです。
従来のレジスター型に限らず、現在はタブレットやスマートフォンでもPOSレジシステムを導入できるアプリが登場しています。タブレットやスマートフォンは場所もとらないため、より手軽に利用できるメリットがあります。
各種データ管理に加え、日常の使用しやすさも考慮してPOSレジやPOSレジアプリの導入を検討してみてはいかがでしょうか。