ビジネスにおいてよく耳にする、マーケティングという言葉。
マーケティングとは、消費者の行動を喚起するあらゆる戦略や戦術のすべてのことを指しこのマーケティングを通して商品やサービスの販売を促進していきます。
そしてそんなマーケティングには様々な種類が存在しますが、その中でもマスマーケティングというものがあります。
「マスマーケティング って何?」
今回はそんな方に向けて、マスマーケティングについて、そしてマスマーケティングの次に考えなければならないニッチマーケティングもご紹介します。
ぜひ、この記事を参考にしてみてください。
マスマーケティング(Mass marketing)とは?
まず、マスマーケティングとは一言でいうと、すべての消費者を対象にし同じ方法でマーケティング活動を行うことです。
戦後、大量生産が可能になった時代に、テレビや新聞などのマスメディアの発達によって消費者の購買量が一気に増加し、それにともない日用品などの大量の商品を一気に販売するためにこのマスマーケティングが盛んに使われました。
すべての消費者を対象にするということなので、なるべく多くの人とのタッチポイントが必要であるために、TVのCMやラジオ、新聞や雑誌などマスメディアを使うことが主流です。
つまり、マスマーケティングでは大量生産・大量消費・大量販売・大量プロモーションを前提としたマーケティングであるがゆえに、膨大な費用がかかります。
したがって、中小企業や個人事業主では実現が難しいのが現状です。
マスマーケティングが古い理由
そんなマスマーケティングの時代は終わりを告げるといえるでしょう。
なぜなら近年、インターネットの急速な発展により情報を得る媒体に大きな変化が生まれました。
従来はマスメディアであるテレビや雑誌を中心でしたが、SNSやYouTubeの動画や例えばコスメアプリなどといった専用のアプリから必要としている情報に簡単にアクセスできるようになったからです。
このように消費者自らインターネットで様々な情報を得るようになったことでより多くの選択肢の中から比較検討して購入する事ができるようになりました。
そして、大量生産されたもののうちの商品ではなく、より自分の趣味・嗜好にマッチした商品を購入したいという欲求も高まることで、それにともない消費者のセグメントの範囲のどんどん小さく分割されています。
(セグメント:市場で、同じ価値観や、購買傾向を持っている集団に分割すること)
つまりテレビや新聞を読まない世代が増えてきたこの時代に、すべてをひっくるめて行うマスマーケティングでは消費者に注意を向けさせることが難しくなってきているといえます。
また、最近は社会問題と絡めた商品にも消費者の注目が集まっています。
例えば、企業がLGBT×就職活動の問題や、人種差別問題などこれらの問題に声をあげることで商品そのものだけではなくストーリーや付加価値をつけるようになりました。
これらの問題に共感する人は全員といえないので、マスマーケティングとは正反対のOne to Oneマーケティングを取り入れていく必要もでてきています。
このOne to Oneマーケティングについて詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
参考記事:One to Oneマーケティングで価値のある顧客体験を!アプリ活用の成功事例も紹介
そして極めつけは、近年環境問題に関心を持つ人が非常に増えています。
一方でマスマーケティングが適しているのは先ほど申し上げたように、大量生産・大量消費ができるもの。
環境的にもゴミを減らそうという風潮になっているなかでマスマーケティングが活かされるビジネスは今後下火になると予想されます。
とは言え、大きな力を持つ大企業であればマスマーケティングを行うことは可能でしょう。
これからのマーケティングはニッチマーケティング
マスマーケティングの反対語はニッチマーケティングです。
ニッチマーケティングとは、特定の小さな市場にターゲットを絞りマーケティング活動を行うことを指します。
(ニッチ(niche)とは、彫像を置くための窪みを指し「隙間」を意味します。)
強者(大企業)ならマスマーケティング、弱者(個人事業主、中小企業)ならニッチマーケティングという具合に、自らの力に合わせてマーケティングを使い分ける必要があります。
資金や競争力、知名度がないうちはニッチマーケティングを行うのが一般的です。
また、ニッチ市場を攻め込むことで企業の規模関係なく信頼されるブランドとしてのポジショニングを行うことができる可能性があります。
例えば、幅広く事業を展開している企業やブランドは、ターゲットも限定せず顧客も多く得ることができそうですが、同じようなブランドとの間での決め手になりにくいという面があります。
しかし「〇〇〇といえば~」といったようなニッチな商品のスペシャリストになれば、他企業との間で優位性をもつこともできるというわけです。
ただ、あまりにニッチ(市場が小さ)すぎて、企業として稼ぐことが難しい、または成長していけない。
そんな問題もあるかと思います。
市場が小さすぎるという問題を解決するための方法として注目を集めているもので「グローバルニッチ」です。
国内では小さな市場であっても世界規模であれば「大きな市場になる」というものです。
これからの時代ですと、中国や英語圏の国も市場として考えていくことができるでしょう。
他にもこんなマーケティングがあります。
アプリマーケティング
アプリマーケティングとは、スマートフォンやタブレットなどのアプリを使ったマーケティングです。
現代ではほぼ1人1台スマートフォンを持っている状態です。
24時間いつでも誰かはスマートフォンを通してインターネットにアクセスするかアプリを使用していることでしょう。
また、若い世代においてはWebブラウザの使用よりアプリを使用している割合の方が圧倒的に高いです。
若い世代に向けてアプリをとおして直接に情報を届けられるアプリマーケティングの重要性はこれから高まっていくでしょう。
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SNSマーケティング
SNSマーケティングとは、TwitterやInstagram、Facebookを利用して行うマーケティングです。
SNSを活用して、企業情報や商品・サービスの情報を発信することで、顧客との近い関係でのコミュニケーションがとれ、企業のブランディングを行うことができます。
SNSは種類によってユーザーが異なります。
年齢、趣味趣向によって使っているSNSが違うので、自社の提供する商品やサービスに合わせたSNSを選択することで結果が出やすくなります。
日本でユーザーが多い3つのSNSを紹介します。
Twitterは、即効性と拡散性に強いSNSです。
他のSNSより年齢層が若いことで有名です。
また、匿名文化が強いメディアであるという特徴もあります。
(そのせいで炎上や誹謗中傷が多い…?)
Instagramは、写真や動画に強いSNSです。
特に若い20〜30代の女性が多いと言われています。
写真や動画を使った広告が目的ならInstagramがおすすめです。
Facebookは、実名制なので投稿されている情報の信頼性が高いSNSです。
特に30〜40代のユーザが多いと言われています。
他のSNSよりユーザとの距離が近く、実際の人間関係に近いという特徴があります。
上記では詳しく紹介しませんでしたが、LINEも利用者が多いSNSです。
自社にあったSNSを選択してみてください。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、マスマーケティングについて今後の動きと、次なるニッチマーケティングの特徴や長所、そしてその他のマーケティング法についてご紹介しました。
今後マスマーケティングより、ニッチマーケティングやOne to Oneマーケティングといった大衆から個人に焦点を当てたマーケティングが必須となっていくといえます。
その中でも企業の商品やサービス、またターゲット層に合わせて適するマーケティング法も異なるので、一番適しているマーケティング方法を探して実行することが企業の利益につながるといえそうです。